■舞台となる世界■

 ◆アーク◆

 ・5つの大陸に、軍事国家ガ
 ルハをはじめ、数多の国が点
 在している多種族の住む世
 界。アークとは私たちで言うと
 ころの『地球』と同じ意味。

■主要となる国■

 ガルハ帝国 剣豪王ブラジェスカが治める軍事国家。竜騎士の血筋を持ち『竜使い』と密接な関係にある。二刀流を重んじ、魔法と剣技に長けたハイレーン族の国である。世継ぎ問題に揺れている。
 コウエリフェル国 大国ガルハと冷戦状態の続く人間が治める国。竜騎士の血筋を持つジュレイン家が治めている。世界最大の翼竜部隊を持つ大国である。
 ウルフライン国 飛竜族が治める中立国。緑豊かで商業の盛んな国であるが、中立国とあって他国の干渉を受けない分、現在内乱が勃発している。
 ブルーランド国 その昔、炎帝と謳われた人間の王が支配していた国だったが、十年ほど前に魔族に支配された。ブルーオーブと呼ばれる秘宝が眠るらしい。
 エル・ディパソ 周囲を険しい山に囲まれた宗教国家。創世の時代に存在したと言われる七賢者の一人が創った国と伝承されている。
 レセフト王国 強力な魔力を持つ七賢者の末裔と謳われる王宮魔導師のコウ家がいる魔法国家。七賢者の一人が創った国と伝承されている。コウ家は竜騎士の流れも継いでいる。
 ディアノス国 女王が治める機械文明に秀でた電脳国。アークにある殆どの機械仕掛けがこの国で造られている。七賢者の一人が創った国と伝承されている。
 北海 あらゆる国から流れ着いた人々が海賊を生業としながら暮らしている。現在、北海を事実上支配しているのは希少な戦闘部族であるスレイブの若者である。
 バイオルガン国 鳥人と呼ばれる戦闘部族の王が支配している。聳え立つ山の頂に国家を築き、何者にも干渉されない独自の文化を持っている。

 

■人物紹介■

 ルウィン・アルシェリア
ハイレーン族が治めるガルハ帝国の次代後継者だが立太子せずに賞金稼ぎを生業として世界中を旅している風変わりな放蕩皇子さま。美しい相貌を殴られてもケロッとしている、何事にも無頓着な性格のようだ。彼には隠された秘密があるようだが…?ハイレーン族の特徴的な先端の尖った耳の、右側の耳朶に下がる銀色の月を模したピアスは、彼の母が贈った特殊な宝飾品である。母から譲り受けた強大な魔力を制御する為に与えられた封印の役目を持つそのピアスは、ルビーのような紅い石が据えられた台座から銀の月は取り外し可能である。台座に治まったルビーのような宝玉こそ、その力を秘めていると思われる。ルウィンは通り名で本名はアスティア・シェア・バーバレーン。
(HAIR:
ASH SILVER EYES:BLUE PURPLE)
(JOB:
BOUNTY HUNTER&PRINCE)

 秋胤光太郎(アキツグコウタロウ)
現代に生きる高校生で、ある日親友と下校中に雷に打たれて異世界アークへと飛ばされてしまった。そして、旅の途中のルウィンに拾われ、彼から伝説のファタル法典に出てくる【予言の竜使い】だと言われたがいまいち理解できず、取り敢えず一緒に飛ばされたかもしれない幼馴染みの彰を捜すために銀髪の賞金稼ぎと共に旅をすることになった。父子家庭に育ち、父は世界的に有名な天才冒険家【秋胤光夜】である。父の血を見事に受け継いだ彼は精神的な部分では驚くほどタフで、異世界でも順応している様は天晴れである。
(HAIR:
BLACK EYES:BLACK)
(JOB:
STUDENT)

 ルビア
飛竜族が治めるウルフライン国の皇太子だが、幼馴染みのルウィンに引っ付いて共に旅をしている。空から落ちてきた光太郎を『竜使い』だと信じて疑っていない。何よりも彼を気に入っている。ヴェルザライトの姉上であるアルティミシアと飛竜族の王バンギッシュとの間に生まれた妻子ある小さな深紅の飛竜。幼少であるが故に人型に変身すると精神感応術が使えなくなると言う厄介な体質の持ち主であり、常に人型の時は女の子であると決めているようだ。【〜なの】や【〜なのね】を語尾につける癖がある。奥さまはエル・ディパソ神殿の巫女姫クローディア。ルビアは通り名で本名はランバスタ・ウィル・ウルフライン。
(HAIR:
CRIMSON EYES:EMERALD)
(JOB:
ASSISTANT&CROWN PRINCE)

 御崎彰(ミサキアキラ)
光太郎の幼馴染みで共に異世界アークに飛ばされた現代の高校生。教師たちに【今世紀が生み出した最高傑作の頭脳の持ち主】と言わしめるほど頭脳明晰だが、なぜか無類のオカルトマニアと言う反面を持つ。一般的なサラリーマンの、両親・妹・弟・祖父母と言う典型的な大家族の長男として生まれた。精神的に強い光太郎とは違い、強引な相手に引っ張られてしまうと言う悪癖もあるようだ。海賊船【女神の涙号】の老齢なコック長を父のように慕い、彼もまた彰をシアと呼んで可愛がっている。伝説の秘宝【ブルーオーブ】の情報を入手した彼はその情報に興味を持ち、恐らく一緒に落ちて来たに違いない幼馴染みを捜しだして、その秘宝も手に入れようと決意した。その彼もまた伝説の『竜使い』として海賊船の頭領レッシュに拾われ、見習い海賊になる。
(HAIR:
BLOWN EYES:BLACK)
(JOB:
STUDENT)

 レッシュ・ノート・バートン
荒れ狂う北の海を拠点に暴れる海賊【疾風】の隻眼の頭領。希少な戦闘部族スレイブの若者である。海賊を生業としながら史上最強の至宝『竜使い』を捜していたが、空から降ってきた彰を『竜使い』だと信じて疑っていないようだ。寝起きが悪く、起こす役目のヒースはボコボコにされた過去を持っているが、この度目出度く見習いとなった彰がその役目を引き継いだ。好きになれば一直線で、なかなかの激情型であるようだ。戦闘部族のスレイブ出身である彼には両親の記憶がない。血統を重んじる部族であるが為に、近親婚を繰り返した結果、遺伝的問題で女性の誕生が少なく、1人の女性が幾人も子を生むため、父親も判らなければ母親は物心つく前には既に死んでいた。気の抜けた猫科の肉食獣のような男で、過去にルウィンと一戦を交え片目を失ったが、それすらも異名に変えるほどの豪胆振りで世界を震撼させている。
(HAIR:
CRIMSON EYES:GRAY)
(JOB:
PIRATE)

 デュアル・ケオティック
表向き旅道化師団だが実際は暗殺集団【CROWN】のメンバー。だが、彼の素性を知るものは誰もいない。が、本人が曰くには何処かの山奥にある農村の生まれで、病を抱えた恋人がいたらしい。奇妙な化粧を施した顔は一度見たら忘れられない。目に痛い黄色の衣装がお気に入りで、兎に角派手なことが大好きなようだ。コウエリフェルに雇われてリジュの用心棒として『竜使い』探索の旅に出る。間延びした独特の口調で気紛れだが、その実力は計り知れない。リジュを気に入っているようだ。本名はシュカーティア?
(HAIR:
BLOND EYES:BLUE PURPLE)
(JOB:
JESTER&BOUNCER)

 リジュ・ストック
人間が治めるコウエリフェル国きっての剣の使い手で、【竜】の称号を賜る王宮騎士団の団長。得体の知れない旅道化を連れて『竜使い』探索の旅に出る。首都フィエリアに両親と祖母と弟が暮らしている。姉はレセフト国のコウ家に嫁いでいる。実直で礼儀正しく、騎士道に一直線の男だが、糸目であることを気にしている。
(HAIR:
BROWN EYES:GREEN)
(JOB:
KING'S PALACE KNIGHT)

 セイラン・グラジェ・ジュレイン
人間が治めるコウエリフェル国の皇太子。唯一ガルハに敵対する国の王子は裕福そうな商人風の出で立ちで、甘いマスクには常に絶えない笑みを浮かべている。飄々とした性格の持ち主で、感情を読み取ることは不可能のようだ。リジュに『竜使い』探索の使命を与えた張本人でもある。
(HAIR:
YELLOW BROWN EYES:BLUE)
(JOB:
CROWN PRINCE)

 ファルレシア・ストーン
コウエリフェル国の領地にあるバラシャティ神殿の最高神官。アークを創造したファタルを奉る神殿の最高責任者も兼任している。その一方で王宮専属の占者であり、『竜使い』の降臨を逸早く国王に報せたのも彼である。【慈愛の大神官】と謳われ、見目麗しく女性のような容姿の持ち主。
(HAIR:
HONEY BLOND EYES:ICE BLUE)
(JOB:
SHINTO PRIEST)

 フェリシア・ブルー
魔族に滅ぼされたブルーランド国の末の王女。王家の復興を、たった一人生き残った彼女は盗賊を生業としながら夢見ている。ルウィンとは幼馴染みの間柄で、許婚でもあった。【雷帝の姫君】の異名は、ガルハ帝国の美しき皇后ヴェルザライトがブルーランド王のたっての希望で慣習に則って名付けたものである。女しか生まれない国は何れ皇位継承者に災いが降りかかると言伝えがあった為、フェリシアはその名を戴いた。
(HAIR:
BLUEPURPLE EYES:ORANGE)
(JOB:
SHIEFCROWN PRINCESS)

 ドン・バロモア
通称キャサリンと呼ばれるバー【アンカー】のママ。ガルハ帝国王宮騎士団の最高位と謳われる近衛隊長を務めていたが、放蕩皇子の出奔から何かを悟り、惜しまれながら職を辞して城下町の小さな酒場を買い取り現在に至っている。なぜ彼がオカマさんに転身したのかは誰も知らないし、また誰も触れようとしないが、ガッチリした体格にバチバチのボディコンと、左目の目許にある黒子がセクシーだとその手の客に大変喜ばれていることが人気の秘密かもしれない。ヴェルザライトがまだ将軍だった時代に彼の片腕として名を馳せたバロモアは、その面倒見の良さから地族のラドンを筆頭に様々な種族が彼を頼って酒場に集まってくる。気高いハイレーン族のガルハ帝国にあって、彼のバーは多種族の入り混じる異様な雰囲気を醸し出しているが気にも留めていないようだ。酒を呑むと性格が変わってしまう厄介な人で、ルウィンはそんな彼を愛称の『キティ』で呼んでいる。
(HAIR:
BLOWN EYES:BLUE)
(JOB:
OWNER)

 モース・ヒューズ
ラドン族の次期族長。地族のラドン出身で、次期族長でもあるのがこのモース・ヒューズだ。外見が爬虫類のようにガサリとした緑の皮膚を持ち、体毛らしい体毛もなく、頭頂部に一房だけある深緑の髪が唯一の体毛と呼べる。一見すると魔物のような容姿の持ち主だが、虫も殺せないそのおっとりとした性格が災いし、族長の座を狙っていた弟のブレンダンに集落を追われてしまった。行き場もなく途方に暮れているところを、当時まだ近衛隊長だったバロモアに魔族と間違われて殺されかかるも、おっとりとしたその性格が幸いして拾われることになる。その後、近衛隊長を辞職したバロモアに好きなところに行くように促されるも、彼の許に留まることを決意し、以来バー【アンカー】でボーイをしている。性格のわりに噂好きなのがこのラドン族の特徴で、バロモアの持っている情報の大半は、恐らく彼が集めてきていると言っても過言ではないだろう。
(HAIR:
GREEN EYES:GREEN)
(JOB:
WAITERSUCCESSOR)

 ヴェルザ・ライト・バーバレーン
ガルハ帝国の美しき皇后でルウィンの母。もともとはガルハの将軍であり皇太子だったが、竜騎士の流れを汲むバーバレーン家にとって忌まわしき黒髪であったために秘薬を用い両性具有となってルウィンを出産した。母は魔族の伝説にもなっている魔族の王女ランカ姫で、剣豪王ブラジェスカの武力と知恵と、母の底知れぬ魔力を受け継いだ聡明な皇子であった。自分をそんな状況に追い込んだ運命を特に呪っていると言うこともなく、そう言った性格が確実にルウィンに引き継がれているようだ。現在は掟により【眠れぬ森の孤城】にて監禁生活を送っている。
(HAIR:
BLACK EYES:PURPLE)
(JOB:
EMPRESS)

 ブラジェスカ・ハイン・バーバレーン
ガルハ帝国の皇帝でありルウィンの父。剣豪王と謳われ、その血脈は正しくルウィンに受け継がれている。第一皇妃は魔族の伝説にも謳われるランカ姫で、その血を受け継いだヴェルザライトとの間に3子を設ける。その血を濃く引いたルウィンに期待しているのだが、放蕩皇子は父の意思を無視して放浪の旅を続けている。何よりも寵愛している皇后を誰の目にも触れさせないようにと【眠れぬ森の孤城】に閉じ込めることに成功した彼だったが、歪んだ愛情がヴェルザライトを雁字搦めにしているにも拘らず、それさえも受け入れているこの世ならざる美しい宝石よりも得難い皇后に、彼の頭は未だ上がることはないようだ。
(HAIR:
SILVER EYES:BLUE)
(JOB:
EMPEROR)

 クローディア・アイラ・ウルフライン
険しい山々に囲まれたエル・ディパソ国の巫女姫。最高神ファタルを奉った王宮はそのまま神殿にもなっている宗教国家である。第三王女である彼女は、ウルフラインの唯一の友好国と言うこともあり、古くから国交が盛んだったために、王族も自由に外遊を許されていたのでランバスタ(ルビア)とは昔からの顔馴染みでお互い憎からず想っていたらしく、結婚が決まった際もすんなりと成婚の儀を迎えられた。現在は一男一女を儲けて幸福に暮らしている。白魔法が得意な戦う巫女姫。
(HAIR:
PINK EYES:VERMILION)
(JOB:
CROWN PRINCESS)

 竜使い
アークを創造したとされる創造主ファタルが遺した伝説の預言書に書きとめられている、一節の詩の中に登場するファタルの使いのことである。
<魔族がいにしえに還るならば、災いの焔が舞い上がり、世界は混沌の淵に眠りに堕ちるだろう。そのものは天上より舞い来たりて、眠れる神竜に息吹を吹き込む。神竜を従えしそのもの、世界を終わりなき幸いへと導くなり>
魔族が叛乱を起こしブルーランドが滅亡したその日、数多の預言者たちは次々と【竜使い出現】の神託を受けたと言う。それを耳にした各国の王侯貴族は我こそはと目の色を変え、遠い昔、世界を一瞬にして火の海にし、混沌の世界を統一させたと言う神竜を操ることのできる【竜使い】を手に入れんと動き出したのである。だが、具体的に【そのもの】が人間であるのか物であるのか判らない以上、彼らは天から降ってくるものに注意するしか術がなかった。どれだけ長けた先見の術を持つ者でも、その姿はぼんやりと光に包まれたような感覚でしか、視ることはできないと言う。
共通語では
レゼル・リアナと呼ばれ、ガルハ語ではドラクレアと呼ばれ、コウエリフェル語ではルーゼリアと呼ばれます。ウルフライン語は…竜使い様(笑)です。飛竜族は精神感応術を生まれながらに持っている為、全世界(異世界含む)の言葉を理解し喋ることができるので。

 神竜
遠い昔、まだ世界中に凶悪な魔物が蔓延っていた頃、時の竜使いは人の形をして天から舞い降りたという。荒くれていた、まだ神竜とは呼ばれていなかった珍しい仄かに煌く白金の火噴き竜はその人の形をした竜使いに恋をした。ともに戦い世界を平和にすることを誓い、そしてその誓いが成就された日、竜使いは音もなく事切れた。竜使いの生涯はそれで終わるのだ。竜は泣いた。神竜と呼ばれるようになっても泣き続けた。驚くことに、死して時間がどれほど長く経ったとしても、竜使いの骸はあたたかかったと言う。神竜はその骸を掻き抱いて泣いた。泣いて泣いて、身体から水分が全て抜け出してもまだ泣いて、いつしか神竜は石になっていた。まるで何かを抱えているような形のままで、彫刻のようになってしまった神竜のその腕からは、何時の間にか竜使いの骸は消えていた。哀しい、神竜の話である。
共通語では
レゼル・ジンと呼ばれ、ガルハ語ではドラディスと呼ばれ、コウエリフェル語ではルージェインと呼ばれます。

 竜騎士
代々、ファタルの使いである竜使いを護る為に創られた人々で、遠い昔、神竜と竜使いを引き合わせたのも彼らだった。アークの住人たちが伝承的に語り継ぐ【炎の創世】の時代に、その殆どの一族は死に絶え、バラバラに世界中に散っていったと言われている。ガルハ国の支配者であるバーバレーン家、コウエリフェル国の旧い家系であるジュレイン家、レセフト王国の王宮魔導師を代々の生業としているコウ家など、その他にもその血統を受け継ぐ家系は存在するらしい。この竜騎士の末裔たちには必ず膝頭の裏に神竜の紋章が現れるらしく、その紋章からも、実は竜騎士は神竜と密接な関係があるのではないかとも伝えられている。
共通語では
レゼル・ハバトと呼ばれ、ガルハ語ではドゥレンカと呼ばれ、コウエリフェル語ではルージェンカと呼ばれます。

 

■登場する種族■

種族名

簡単な概要

人間

言わずと知れた人間です。が、この異世界アークに生きる人間たちは私たちの存在する地球に住む人間とは違い、魔法に対しての免疫がありますし、またそれらを扱えたりもします。そして、私たちが驚くようなあらゆる職業にも就いています。多種多様の言語を有し、人種も広域に分かれていて、その辺は地球に住む人間と変わりはないですね。身分制度を有しています。

ハイレーン

もともとエルフから袂を分かれた種族で、俗に言うところの『ダークエルフ』です。あらゆる高等な言語を有し、魔族の血の介入によって高等な暗黒魔術にも長けています。賢く聡明で、プライドが高い。そして独自の言語を有し、その言葉はすぐには理解できないほど複雑だとされています。古代エルフ語にも似た響きを持っていることから、遠い血筋を窺わせているのではないでしょうか。そしてエルフと同じように長寿ですが、彼らと違い、魔族の血の介入によって年を取って死ぬようになってしまったようです。先端の尖った耳も特徴的ですね。彼らには独特の秘薬を生み出す能力に長けていることも書き留めておく必要があるでしょう。さて、特筆すべきことは、本来言われているダークエルフの肌の色ですが、このハイレーンは肌の色に特徴がなく、敢えて言えば、雪白の肌を有している者が多いようです。長身で美しい容姿だと言うことも特徴と言えば特徴です。

竜族

変化の術と精神感応術を得意とする高等種族。本来は人型に変化して生活しているが、旅に出ている商人や賞金稼ぎと言った職業を生業に生きている竜族は飛竜の姿で行動することが多いようです。幼少時代は人型に変化してしまうと精神感応術が遣えなくなるという厄介な体質でもあるようです。独自の言語は先の理由から有しておらず、殆どが他種族の言葉で話しているようです。長寿で、成長の速度が極めてゆったりとしていることが特徴ともいえます。竜族には高等と下等が存在し、下等竜と呼ばれる竜は平野に気侭に生きる野生の言語を有さない動物として扱われています。あらゆる種族の乗り物として登場することもあります。

スレイブ

少数山岳民族で、ほとんど絶滅が危惧されている獣人の種族でもあります。血統を重んじる彼らは代々から近親婚を繰り返し、それ故に女が生まれにくい一族となってしまいました。戦闘部族で勇猛果敢。ほとんどのスレイブ人は粗野な性格でもあるようです。特殊な状況下に狼系の獣人に変化します。獣人でありながら人間とあまり変わらない寿命のようです。この種族に出会えることはアークでも特に珍しく、それ故にレッシュの存在はある意味、竜使いよりも貴重かもしれません。

ラドン

地族として古くからホビットと肩を並べるほど有名な種族です。代々族長制度で、きちんと秩序を築いてひっそりと暮らす高等種族でもあります。外見が爬虫類のようにガサリとした緑の皮膚を持ち、一房だけ頭のてっぺんにある緑の髪の毛を除いたら毛らしい毛もない、一見しただけでは魔族のような容貌から勘違いされて人間に殺される者も多くあるようです。長寿で、自然を愛し、ある意味ではエルフや妖精よりも自然に溶け込んで暮らしているのかもしれません。しかし、肝心な所で抜けているのがこの種族で、噂好きのお喋りでもある為、その辺りがエルフたちに遠く及ばない理由かもしれません。1人を愛すると死ぬまで想いを変えないのがこの種族の特徴でもあります。

カタ

全てが謎に包まれた漂白の民です。私たちの暮らす地球で言うところのジプシーだと思ったらほぼ間違いありません。古くから存在する種族で、人間であるのか魔物であるのかも定かではありません。竜使いや神竜に程近い存在であることだけが、遺されているファタル法典の中にも認められていることから、その謎はさらに深まっていると言えるでしょう。彼らは独自の楽器であるシュラーンを爪弾いて、独特な民族舞踊カンターナを披露しながら旅をして各国を回っています。いずれ出逢えるかもしれませんね。

エルフ

人間と同程度の体格で耳が尖っており、細身で長い豊かな髪を有し、そしてもっとも大きな特徴として例外なく全員が美男美女です。元々は北欧神話に登場する妖精です(木の精ともされます)。「長上族」とも呼ばれる彼らは長命で歳を取ることを知らず、殺さない限り、または自ら死を選ばない限り死ぬことはありません。(この辺りは袂を分けたハイレーンには見受けられない特徴です)性格は穏やかで人間やホビットには友好的ですが、滅多にその姿を表すことはありません。彼らは自分たち以外の生き物のことを「限りある命しか持たぬもの」と呼び、ほとんど興味を示さないようです。ラドンやドワーフ、スレイブと言った種族を苦手としているようでプライドが高いことでも有名ですね。

ドワーフ

ドワーフはホビットと同じく小人に分類されます。ホビットよりは多少大きく、体つきも頑健で力も強く、また、必ず髭をたくわえています(女性にも髭があるとされます)。彼らは総じて働き者で、手先もかなり器用です。加工物には石を好み、特に金には目がありません。そのため「岩の精」であるともされています。彼らの加工技術は半端ではなく、建造物から宝飾類にいたるまで「ドワーフの手によるもの」といえば、異世界アークでは最高級品を表します。彼らの造る城壁は堅牢無比、彼らのカッティングする宝石は人間の造る加工物など目ではないのです。さらに驚くことに、山一つをくり抜いてそのままビルのように仕立て上げるといった芸当もこなします。ドワーフは武器に戦斧を好むとされています。そのため、ドワーフといえば斧を持った無骨な戦士というイメージが、例外なくアークの住人にもあるようです。知能が低く、魔法はまるで使えません。そしてこのドワーフとエルフは犬猿の仲です。その点で言えば、袂を分けたハイレーンとは仲が良いようです。

ホビット

彼らホビット族はその名の通り背が小さく、成人男子でも2フィートから4フィート(60〜120cm)しかありません。今日では3フィートに達する者もほとんどいないとのことです。体型の通りすばしっこく、また足の裏に毛が生えており、ほとんど足音を立てることはありません。そのため靴をはく習慣もありません。身を隠す術は実に見事で、人間から見ると魔法と見えるほどです。総じて手先が器用だと言う特徴も持っています。 住居は穴を好み、性格は極めて穏やかで変化を好まず、口はがなりあったり議論するためには使わず、食べたり飲んだり笑ったり、噂話をするために使っています。彼らの噂話好きはかなりのもので、暇さえあればビールをちびちびと引っかけながら、75日といわず何年でも同じ話題で盛り上がります。 (この辺が実はラドン族との共通点でもあり、袂を分けた種族だと窺えます)このように争いごとを好まないこの種族ですが、ことのほか勇敢な性質が宿っています。普段どんなにおとなしく、どんなに太ったホビットでも(時間はかかるかもしれないが)いざとなれば人間など遠く及びもしない勇気を奮い起こし、勇敢に戦います。

妖精

小さな身体は僅かに30センチほどしかなく、虹色に光る透明な羽根が4本あり、それによって常に忙しく飛び回っています。身体が微かに発光しており、リンプンのように光の粉を残すため、妖精の通った道には光の筋ができ、アークの住人たちはそれを『光の標(しるべ)』と呼んで森の中で迷った時などの道標として利用しているようです。気紛れですが優しいのもこの種族の特徴ですね。自然を愛し、あまり人前に姿を現さないこの妖精は、こっそりと人間や他種族を助けてくれることもあります。アークにはこの妖精たちの国があり、彼らはそこから遊びに来てそこへと帰っていくようです。エルフ族やカタ族との間には国交があり、珍しい薬などを貿易しているようです。たまに伝令鳥として、賞金稼ぎのギルドに囚われた妖精たちが伝言を届けに行く姿を見ることもあるかもしれません。

北海の民

海賊の多くが根城にしている北海に生きる海の民です。彼らの多くは人間で、その遠い祖先は極寒の地で生きることを選び、古くから海賊を生業として生活しています。独特の文化を持ち、弱肉強食が当たり前のように存在するのも、やはりこの民であるが所以でしょう。他種の言語が入り混じるのもこの民たちの特徴でもあります。各国から流れてきた人々で形成された、とても珍しい民族でもあります。海に密接に関わるこの民は、海と結婚をしているとも囁かれるほどなのです。

鳥人

山岳民族として広く知れ渡っているスレイブと袂を分かつ獣人の種族。人の形をしているが、その背中には大きな翼を持っています。大空を自由に滑空することができ、空の戦闘部族として恐れられてもいます。好戦的で、プライドの高い種族です。スレイブと違い、長寿であり一定の年齢を過ぎると成長が止まってしまうと言う稀有な体質の種族でもあります。幼少時の翼は茶褐色で、成長するに従い純白になります。

獣人

獣の姿を持つ種族。代表的な種族で言えば鳥人(とりびと)が真っ先に挙げられるが、特殊な状況下で狼系の獣に変化することができるスレイブ族も有名なところです。戦闘部族と呼ばれる種族が目立ちますが、その他にも戦を好まない自然を愛する種族も多く存在しています。ガルハにあるバー『アンカー』に行けば、その多くを目にすることができるでしょう。

魔族

言わずと知れた魔族です。その昔はハイレーン族と婚姻による同盟を結ぶほど、それなりに平和な種族でしたが、とある出来事を境に叛乱を起こし、現在では尤も恐れられている存在でもあります。高等魔族になると人間に近い姿をしていて、賢く、秩序もキッチリと守っていますが、問題なのは下等魔族です。姿も獣に近く、考える頭脳もないために人里に下りては荒らすと言うような乱暴を好みます。統括する魔王の訓えで人間を滅ぼすと言うのが彼らの目的でもあるようです。

ただいま調査中

調査が済み次第、随時更新予定!

※種族はすべて紫貴の想像によるものです。ただ、エルフやドワーフ、ホビットなどの一般的な種族は参考文献としてFairy Tales─妖精物語─さまを参考にさせて戴きましたv

 

紫貴の独り言
ここまで読んでくれてありがとうございました!長くなればなるほど、紫貴の頭が混乱すると思いましたので、世界設定集を作ってみました。以前作ったものに手を加えたくらいです。エンブレムはコウエリフェルを除いて
全て竜棲星-Dragon's Planetさまからお借りしました。コエリフェルだけ上記のサイト様の素材を利用して紫貴が作りました(*´▽`*;)合うのがなかったので。以前のちまっとした人物紹介を大きく作り直してみましたが、小説を読みながら、判らないことがあったときとかに利用して貰えたら嬉しいッス♪…これで紫貴の脳内爆裂がばれてしまったな
(-ー-;)フー

ここまで読んでくれてありがとうございました(*´▽`*)ノ