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※注意※このお話はオメガバースです。オメガバースについては以下をご確認ください。
わかりやすく説明されています。
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=manga&illust_id=41716092

** 宿命の番 −side:α− 2**

  


−俺の友達が凄まじいヤンツンデレの件 番外編−

 

  その人を見た時、都築は確かにぼんやりしたみたいだった。それから色素の薄い琥珀色の双眸に理知的な光を宿し、真摯に相手のはにかんだ顔を見つめていた。
 運命に惹かれて導かれた2人は、すぐに頬を染めて、Ωとしての能力が低い俺にでも判るぐらい、発情したフェロモンを撒き散らしている。

「やばい、ここはヤバイ。行くぞッ」

 鼻と口許を圧えた都築はウアイラから降りた俺を肩に担いで、慌てるようにしてセキュリティが尋常じゃないマンションに飛び込んだ。
 同じように発情して歓喜していた彼は慌てて追ってこようとしたけど、防犯のために巡回している警備員に捕まって引き摺って連れて行かれてしまった。

「…都築、今の」

「煩い、黙れ」

 顔を真っ赤にして発汗している都築を見れば誰の目にも明らかにヒートしかかっているのが判るのに、都築はそれでも並大抵じゃない精神力でそれを抑え込んで、慌てたように近寄ろうとするコンシェルジュを追い払ってガツンとエレベーターのボタンを拳で叩き、それから開いた個室に俺の腕を掴んで乗り込んだ。

「んぅッ……ん、ふ…」

 最上階のボタンを押すか押さないかの後、すぐさま俺を抱き締めた都築が興奮したように口を覆うようにして口付けてきた。
 こうなるだろうとは予想していたけど、でも、俺の心はシンと静まり返って、でも都築のαのフェロモンに身体だけが無情に煽られて熱くなっていく。
 心はこんなに寒々として都築から離れたがっているのに、身体が裏切るように都築と絡まり合うことを願っている。
 豪華なタワーマンションの最上階が都築の住処で、彼は俺を獲物のように、乱暴に開いた扉の向こうに引き摺り込むと、広い玄関先に転がされて慌てて起きようとしても既にヒート全開の都築は獣のように息を荒げて伸し掛かってくる。
 ガチンガチンッと相変わらず強固な歯で俺のチタン製の首輪を噛んでいるみたいだけど、両親の首輪がなかったら今頃俺は都築の歯形まみれになっていたんじゃないかな。

「あ、あ…んぅ、や……あぁ!」

 Ωには尻の奥に子宮に通じる器官があって、都築はその道すがらにチンコを突っ込んでぐりぐりと肛道を押し広げようと腰を振っている。勝手に濡れてくれるから、最初に挿入される刺激に耐えれば、後はスムーズに飲み込んで、飲み込んだ牡を快楽として捉える思考に切り替わる。
 αである都築のチンコの根元には亀頭球と呼ばれる器官があって、射精時に瘤のように膨らむと相手の性器から抜け落ちないようにがっちり栓をする役割がある。
 射精は20分から30分は続くけど、都築はまだその時じゃないようで、大股を開かされてヒックヒックと泣いている俺を獣のような双眸で見下ろしながら、ハアハアと肩で荒い息を吐き出している。ぺろりと上唇を舐めながら、ビクビクッと脈打って、もう何度目か判らない射精でくたりとへたってしまっている俺のチンコを何時もよりヤバイ形相で凝視している。

「ハァーハァーッ」

 そうしている間もグリグリと子どもの拳ほどもありそうな亀頭で、俺の子宮に続く器官を責め苛んでいる。それはもう、獣の本能だったに違いない。

「あ…ああ!も、もぅ、ホントにムリ。お願…もう、イッて!イッてくれよッッ!!…うぁッ!」

 俺は他のΩと違って発情が弱いから、本気でヒートを起こしたαの性欲に追いつけない。
 都築は極太のチンコをズッポリ嵌め込まれて一分の隙もない俺の尻に、何を思ったのかてめえの親指を潜り込ませようとしやがるから、さすがに濡れ濡れの尻でも悲鳴を上げる。ちなみに俺の口からも悲鳴が零れる。

「もっと…もっとだッ」

 俺の耳元で荒い息を吐き出しながら、呆然と無意識に呟いてグイグイと腰を押し付けてくる都築を見上げると、俺はその背中に腕を回してヤツの頬にすりすりと頬を摺り寄せて射精を促す。都築は他のαよりも…と言うか、俺は他のαを良く知らないけど、友達の相方の話を聞く限りでは、どうやら遅漏の部類に入るらしいんだけど、β同士の普通のセックスでは苦痛でしかないその遅漏も、αとΩでの性交では重宝されるらしく友人は羨ましがっていたし、相方は都築を最強のαだと絶賛していた。
 都築は御曹司でイケメンでガタイもよくて耐久力もあるαの中のαで、発情期でとことん淫らになるΩを満足させられる無節操なヤリチンだ。
 中途半端なΩの俺の何を気に入っているのか知らないけど、俺なんかじゃないちゃんとしたΩだったら、そんな都築を幸せにできるんだろう。
 生理的なモノとは少し違う涙を眦に溜めたとき、漸くビクリと都築の背中が震えて射精の体勢に入ったようだった。

「ひぅ!」

 亀頭球が膨らんで、その刺激で俺の胎内がキュウキュウと都築のチンコを締め上げて射精を促しているのが判る。
 浅ましいけど、そうしないと俺の身体がもたない。
 本来なら一回じゃ終わらないヒートセックスだけど、都築は精神力で抑え込むのか、それとも俺のフェロモンが弱すぎるからなのか…どう言う理由かはよく判らないけど、この20分から30分続く射精で正気に戻ってくれる。
 長い射精を終えてもベッドに連れて行かれてもう一回ってことはあるけど、その時には既にヒートは納まりかけていて、普通のセックスに突入することになるのだけど、俺の身体は既に限界でキスだけでも余裕で意識不明の昇天をキメることができたりする。
 獣から人間に戻った都築は、何故かそれが嬉しいと言って、俺を心ゆくまで犯しながらぎゅうぎゅう抱き締めてくる。だから俺も、息も絶え絶えに都築の背中に腕を回して抱きつきながらキスを強請ったり強請らなかったり、ちょっとしたイチャラブに照れ臭くて真っ赤になる余裕はまだあるのか。
 でも、ちゃんと俺は知っている。
 そんな幸せなセックスは嘘だ。
 都築には運命の番がいる。
 今回のヒートは運命の番のフェロモンに当てられて起こったモノだったし、Ωとしては半人前の俺のなけなしのフェロモンしかないから、ヒートの持続時間が極端に短かった。
 …それに、俺は本当は知っているんだ。都築がヒートする理由を。
 けして俺のフェロモンに当てられたからってワケじゃないことを。
 そして、何よりも…俺とのセックス中にヒートすることがないことも。
 世界的に有名な大企業の御曹司でαの王様である都築は、中途半端な俺なんかと子どもを作ろうとしたり、結婚しようとしたり、番おうとしたりする必要なんてこれっぽっちもないと思う。
 あの綺麗でほっそりとした、やわらかにはにかむ運命の番と、寄り添って一緒に生きていけばいい。

□ ■ □ ■ □

 股間からとろり…と精液が垂れて、俺はやわらかくて寝心地のいい枕に頬を埋めてハラハラと泣いていた。
 発情期じゃないから妊娠することがないのが唯一の救いだけど、もう運命の相手を見つけたんだから、俺に中出しするのは止めて欲しかった。αのフェロモンに逆らえない悲しいΩの身体は、都築の精液に喜んで身体を震わせていたけれど、心はどうしても追いつけずに涙が溢れっぱなしだ。

「…都築、もうこう言うのはやめよう」

 ヒートを起こした都築に引き摺られてやっと発情するような有り様で、それでも散々泣かされた喉は腫れて声が満足に出ないけれど、俺はか細い声できっぱりと断ち切るように呟いた。
 ベッドに腰掛けてこちらに背を向けている都築はどうやら、両手で頭を抱えて何事かをブツブツと呟いているみたいだ。その背中が小刻みに震えている。
 俺の中に必死で捜し求めていたはずの運命が、ちゃんとしたΩのあの子として見つけたんだから、そりゃ感動に打ち震えるだろうよ。
 折角なんだから、あの子をマンションに引き摺り込んでヒートセックスをすればよかったんだ…それとも、俺との最後のセックスを楽しんだんだろうか。
 運命の番との邂逅で思い知ったに違いない。
 運命の持つ絆の吸引力を。
 俺と交じり合うことの虚しさを。
 ズキリと胸が痛んだけれど、俺は溢れる涙をそのままにケホッとひとつ咳をした。

「お前には運命の番がいる。もう、俺はお役御免だ」

 掠れた小さな声で呟いても都築には届いていないのか、ヤツは無言で顔をあげるとベッドサイドに置いていたスマホを手にしたみたいだった。

「ああ、オレだ。今日、マンションの下にいたΩを見つけてくれ。警備員が引っ張っていったから氏名と住所は控えているだろ。ああ、そうだ。それからホテルを予約して、そこにソイツを連れてきてくれ」

 電話の相手は属さんかな…そっか、そのホテルであの子を抱くのか。
 スラリとした肢体のはにかんだ顔が可愛らしい、都築にはお似合いのΩだと思った。
 運命なんてそんなものだ。
 俺は中途半端なΩだから容姿もまあまあだし、発情期も来ない、発情しても持続できない…そんな俺だって、いつか出逢う運命のαと番いたいと思っているし、心から愛せる相手であるならβ性のひとでも構わない。ただ、俺を好きで俺も相手を好きで、そんな相手と一緒にいたいんだ。
 都築にそれを渇望するのは絶対的にダメだ。
 セフレも抱えているうえに運命の番まで手に入れたようなヤツと、俺は絶対に番いたくない。
 番ったとしても、きっと悲惨な未来が待ち受けているって判っているんだから、諦めるべきなんだ。
 都築だってこうして決定的な言葉で俺を諦めさせてくれているんだから、俺も今夜のことを思い出にして都築のことを忘れようと思う。
 グスッと鼻を啜ったら、スマホを切った都築がくるりとこちらを振り返って、それから熊みたいにノソノソと軋みもしない最高級のベッドに登ってくると、愚図る俺の傍らに横たわりながら嬉しそうに俺の腹を擦り、色素の薄い双眸を細めて俺の顔をうっとりと見つめてきやがった。

「今夜のヒートセックスでお前、妊娠したかな?姫乃はαであればいいと言っていたけれど、オレは性別なんかなんでも構わない。お前が元気に産んでくれるならなんだっていい」

 俺はポカンッとして覗き込んでくる都築を見上げた。
 たった今、運命の番とホテルで番う設定をしていたのに、俺の腹に子どもが宿ったかが気になっているなんて言うんだ。なんだ、この鬼畜野郎は。

「たとえ今日妊娠してても堕ろすに決まってんだろ?!バカかお前はッ」

 堕ろせるワケがないけど精一杯の俺の強がりだ。
 俺んちは下に弟が3人いるけどみんないい子で良き理解者だし、何時かΩの俺がレイプされて望まない妊娠をするかもしれないと両親は覚悟していて、その時はちゃんと産みなさいと約束させられているんだ。
 出産も大変だけど堕胎も同じぐらい大変で、だったら産んだほうがいいと言うのが我が家の家訓だ。

「巫山戯んな!勝手に堕ろしたらただじゃおかないからなッッ」

 いきなり都築が甘い雰囲気をかなぐり捨てて猛然と吠え立てて俺をビビらせたけど、それだけ腹立たしかったらしく、俯せに寝ている俺を引っ繰り返して仰向けにすると、目を白黒している俺に伸し掛かるようにして腹に顔を寄せた都築は抱き締めるようにしながら悔しそうにブツブツ言うんだ。

「いいか、お前はちゃんとオレが護るからな。ママがあんな酷いことを言ってもパパはお前の味方だぞ」

 でも、ママも照れ臭いだけでお前を亡くそうなんて思ってもいないんだから心配するなよなんて、そんな夢見心地でうっとりと俺の腹に話し掛けている都築は気持ち悪い。
 色素の薄い頭髪がふよふよと揺れる腹部を見下ろしながら、俺はなんだか泣きたいような笑いたいような気持ちになっていた。

「…発情もどきで発情期ってワケじゃないから、たぶん妊娠はしていないと思う」

「そんなの判らないだろ?また2人でさ、あの婦人科に行ってみようぜ」

 都築はヒートセックスをする度にワクワクして俺の主治医のいる婦人科に行きたがる。
 流石に先生もニッコリ笑いながら対応してくれるものの、何度も出来ていないと言うのが(都築が誰の目にも明らかなほど落胆するから)心苦しいらしく、俺にコソリと抑制剤をやめて誘発剤と排卵薬を飲んでみる?とか気遣ってくれたりする。
 俺は抑制剤を飲んでいるんだからそれでなくても全くない発情期が起こるワケがない。本気で妊娠させたいなら、先生が言うように都築は俺に抑制剤をやめさせて誘発剤を飲ませないといけない。
 でも都築は、発情期じゃないとΩは妊娠しないという特性を知っているくせに、自分のフェロモンに誘発されて起こる擬似的な発情でも妊娠するんじゃないか、そうしたらわざわざ身体に負担のある誘発剤なんか飲まなくていいと言うんだ。
 それならせめて抑制剤は飲まないべきだと思うけど、そうするとフェロモンが漏れ出て俺がΩだとバレる可能性が高くなり大学生活が危険になるから抑制剤は飲んでいていいんだと。
 寧ろ飲めと言われた。
 首輪をしている段階でΩってことはバレてるのに…結局のところ、都築は俺が妊娠することを本音の部分では望んでいないんだろう。
 判ってるんだから、俺もそんなに真に受けなきゃいいのにね。

「今日は運が良かった。わざわざ運命が向こうからやって来てくれるなんてね。楽しみだ」

 都築はクククッと喉で笑って俺の腹にスリスリと頬を擦り寄せている。
 ふと、その声音が運命の相手を見つけた喜びにしては酷く冷ややかで、そしてキッパリと明確な響きを宿していることに気付いて眉根が寄る。
 なんだかとても、不穏な気持ちになっていた。

To be continue...


□拍手をありがとうございました!□
サクッと続編アップ(*´▽`*)ワーイ
side:αはどれほど都築が篠原くんに病んでいるかをお伝えするお話になっていまッスw
さてこのお話は『俺の友達が凄まじいヤンツンデレで困っている件』を読んでないとちょっと世界観が判らないかも…読んでもらってるを前提で書いてるので、説明不足の部分とかあるかと思います。ごめんなさい(´▽`;)

都築の運命の番が登場!
実際はもっと強烈に発情して2人してハアハアなるらしいんですが、今回は都築が精神力を総動員して襲い掛かるのをグッと耐えました。でもとばっちりが篠原くんにいくことは言うまでもありません(´▽`;)ウハハハ
今回はαとΩのエッチについて少し書いてみました。子宮に繋がる器官がないといかんだろって思って、女性で言うところの膣みたいなのがお尻の中にあるんだと言う理解でよろですw
文章力ないとこう言うとき辛いよね(´▽`;)テヘ
こっちの世界の都築もやっぱり篠原くんのことは好きでもなければタイプでもないって言い切ってますけど、言葉と行動が思い切り裏腹なヤツになっております。その辺りは、どうしても書き慣れているせいで性格を変えられなかったw
好きでもタイプでもないけど子どもは作らせたい。なぜ子どもが欲しいのか?篠原くんを番にしてから結婚したいから…って都築そのものッスねw本編での都築も嫁にしたいって、篠原くんにエッチなことばっかしてますからね。アレですね、本編の篠原くんがΩだったら都築はさっそくレイパーになってるでしょうねw
本編の都築がこの話を読んだら、「なにその美味しい設定。ちょっとこっちの篠原もΩにしてみようか」とか普通に言い出しそうですねwんで、篠原くんに思い切り嫌そうな顔をされて、なに言ってんだ気持ち悪いぐらいは言われそうな気がしますw
篠原くんが読んだら卒倒しそうですけどねww
ガンガン突っ込んで欲しいけど説明っぽくなって突っ込み足りない部分はご勘弁をwそもそも、エロが苦手だって書いてて気づいた。自分でハードル上げてる!!ってw
通常のαはΩ専用の婦人科には行きたがりません。なので、Ωが不安そうに座っていることが多い待合室で、都築はワックワクドッキドキしながら目をキラキラして篠原くんと一緒にいるんですが、都築は篠原くんと2人で婦人科に行くのが楽しみでしょうがなかったりします。
篠原くんは発情期の件で2〜3ヶ月に1回通うぐらいなのでその事実を知らないので作中に書けなかったんですが、そのうちこの部分も掘り下げて書きたい(´▽`)ウヘヘヘ
だから先生もいいαに出会えたねって言ってたってことは内緒ですw

この拍手のお礼小説は本当に拍手してくれた人にだけ読んでもらいたいのでブログとかでの周知なんかは一切しないです。更新はまちまちになると思うので、確認する際にちょこっと拍手してくれたら嬉しいなあw頻繁に更新はできないと思うので、1ヶ月に1回ぐらい拍手してくれると幸いでッス(´▽`;)ウハハハ
完結したら『novel』のヤンツンデレに番外編項目を作って追加する予定でッス!なので、まとめ読みは完結まで待っててくれれば嬉しいでッス!
こんなところまで気長に読んでくれて有難うでした〜(*´▽`*)ノ
ご感想など頂ければ書く励みになりまッスvvv

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